歯科衛生士として働いていると、「インセンティブ(歩合給)ってあるの?」と気になる方も多いと思います。
この記事では、実際にインセンティブ制度のある歯科医院で働いている立場から、リアルな仕組みや実際の自費診療実績についてお伝えします。

歯科衛生士にインセンティブ(歩合制)はあるのか?
結論から言うと、インセンティブ(歩合制)がある医院もあれば、ない医院もあります。
特に自費診療に力を入れている歯科医院では、歩合制のインセンティブが設定されているケースが増えています。実際、歯科業界では人材の確保・定着や自費診療の推進を目的にインセンティブ制度を導入する医院が増えているとも言われています。
ちなみに、歯科衛生士のインセンティブ率について全国共通の統計データは存在しません。そもそも歩合制を採用している歯科医院自体が少数派で、標準的な水準というものがないためです。完全歩合制の事例では自費診療料金の30%程度というケースもありますが、多くの歯科医院では「固定給+歩合」の一部歩合制が採用されており、パーセンテージも医院ごとにかなり幅があります。
また、インセンティブは必ずしも現金だけとは限りません。自費診療の売上に応じた現金支給が一般的ですが、医院によっては商品券などの物品支給、あるいは目標達成時のチーム打ち上げ・食事会費用の支給といった形も見られます。個人の成果に応じて配分する医院もあれば、月間の自費診療売上をチーム全体で分配する医院もあり、仕組みは様々です。
インセンティブの仕組み(僕の勤務先の場合)
僕の勤務している歯科医院では、自費診療に対して歩合制のインセンティブが設定されています。
基本は売上の10%ですが、歯科衛生士全体の売上が目標を達成すると、15%にアップする仕組みです。先ほどの完全歩合制の事例(30%程度)と比べると、控えめな水準と言えるかもしれません。
具体的な目標金額は共有されていませんが、日々の積み重ねが評価につながる形になっています。実際に、直近3ヶ月の自費診療実績を集計してみました。
| 期間 | 自費診療実績 | インセンティブ額の目安(10〜15%) |
|---|---|---|
| 3/21〜4/20 | ¥299,600 | 約¥30,000〜45,000 |
| 4/21〜5/20 | ¥223,400 | 約¥22,000〜33,500 |
| 5/21〜6/20 | ¥304,000 | 約¥30,400〜45,600 |
3ヶ月の内訳を合計すると、エアフロー(全顎)71件・エアフロー(前歯)25件・フッ素45件で、そこにホワイトニングやブルーラジカルがスポット的に加わる形です。1ヶ月あたりの自費診療実績は平均約27.6万円、インセンティブ額に換算すると月あたり約3万円前後のイメージです。
これは月々の給料ではなく、賞与(ボーナス)に上乗せする形で還元されます。歩合を毎月の給料に反映する医院もあれば、僕の勤務先のようにボーナスにまとめて反映する医院もあり、このあたりも医院によって差があります。
なお、これは自費診療に対する歩合の話ですが、保険診療側にも「ベースアップ評価料」という賃上げの仕組みがあります。気になる方はこちらもあわせてご覧ください。
インセンティブが発生する主な内容
- エアフロー(全顎・前歯)
- フッ素(自費)
- ホワイトニング(オフィス・ホーム)
- ブルーラジカル
医院によって対象は異なりますが、自費診療が中心になることが多いです。上の実績表を見てもわかる通り、日々の件数としてはエアフローが圧倒的に多く、ホワイトニングやブルーラジカルはスポット的に発生するイメージです。
インセンティブとやりがいの関係
正直に言うと、インセンティブとして還元されるのは嬉しいです。
ただ、それ以上に患者さんから「ありがとう」と言ってもらえたときに、この仕事をやっていてよかったと感じます。
特にエアフローやホワイトニング後は、変化が分かりやすく、反応をダイレクトに感じることができます。
見た目の変化だけでなく、気持ちまで前向きになってもらえることが、この仕事のやりがいだと感じています。
ハノワなどスポット勤務との違い
スポット勤務(ハノワなど)では、基本的に時給制が中心で、インセンティブが発生するケースはほとんどありません。
そのため、本業のような歩合制度とは働き方や評価のされ方が大きく異なります。ハノワでの働き方について詳しくはこちらもご覧ください。
インセンティブ以外の収入アップの道
インセンティブは自費診療への歩合ですが、収入アップの方法はそれだけではありません。日々の頑張りが反映される昇給や、年に数回まとまって支給される賞与(ボーナス)も、あわせて知っておきたい仕組みです。
インセンティブ制度がある医院を探すなら
インセンティブ(歩合制)があるかどうかは、求人票だけではなかなか分かりにくいのが実情です。実際に僕の勤務先も、求人サイト「ジョブメドレー」に掲載されていますが、こうした求人サイトの中には、インセンティブ制度の有無で絞り込んで検索できるものもあります。
転職や職場探しの際は、こうしたキーワードで求人を絞り込んだり、転職エージェントに直接相談してみたりするのも一つの方法です。歯科衛生士に特化した転職エージェントを利用するのも選択肢の一つです。
まとめ
インセンティブ(歩合制)はあくまで結果であり、目的ではありません。
患者さんにとって必要な提案を積み重ねた結果として評価されるものだと感じています。
その積み重ねが「ありがとう」につながり、結果として自分にも返ってくるのが、この仕事の魅力だと思います。






