歯科衛生士を辞めたいと思ったことはありますか?
僕はあります。
しかも一度だけではありません。
新卒で働いていた頃は、本気で「自分は歯科衛生士に向いていないんじゃないか」と悩んでいました。
今回は、実際に歯科業界を離れた僕が、それでも歯科衛生士として戻ってきた理由についてお話ししたいと思います。
新卒で入った職場はかなり厳しい環境でした
僕が新卒で入った歯科医院は、今振り返るとなかなか厳しい環境でした。
- 朝7時半頃には出勤
- 帰宅は20時過ぎ
- 救急対応による夜勤あり
- 実習生の指導や評価
- 常に緊張感のある職場環境
当時はそれが普通だと思っていました。
他の職場を知らなかったからです。
しかし今思えば、かなり特殊な環境だったと思います。
ミスをすると、さらにミスをする悪循環
当時の僕は常に緊張していました。
「また失敗したらどうしよう」
「また怒られるかもしれない」
そんなことばかり考えていました。
不思議なもので、人は緊張すると本来できることまでできなくなります。
ミスをする。
さらに緊張する。
またミスをする。
完全に悪循環でした。
当時は印象採得も苦手でした。
男性ということもあり手が大きく、患者さんのお口の中でうまく操作できませんでした。
「自分は歯科衛生士に向いていないのかな」
そう悩んだこともあります。
正直、涙が出ることもありました
今だから言えますが、職場へ向かうのが嫌になることもありました。
ふと涙が出ることもありました。
毎日が緊張の連続だったからです。
当時は、
「歯科衛生士に向いていない」
そう思い込んでいました。
正直、いつ心が折れてもおかしくなかったと思います。
勇気を出して退職を伝えました
家族や事務長さんへ相談し、退職を決意しました。
すると今度は引き止めが始まりました。
「他へ行っても同じだぞ」
「どうせまた辞める」
そんな言葉をかけられたこともあります。
当時は本当にそうなのかもしれないと思っていました。
一般企業へ転職して驚いたこと
歯科業界を離れ、一般企業で働き始めました。
そこでまず驚いたのは、働き方の違いです。
- 定時で帰れる
- 休憩時間がしっかりある
- 怒鳴る人がいない
- 働き方の考え方が違う
もちろん一般企業にも大変なことはあります。
ただ、一度外の世界を見たことで、自分がいた環境が当たり前ではなかったことに気づきました。
歯科医院と一般企業では文化や考え方も違います。
どちらが正しいという話ではありません。
ただ、当時の僕にはその違いがとても新鮮でした。
歯科衛生士の仕事は嫌いではありませんでした
一般企業を経験して気づいたことがあります。
それは、歯科衛生士の仕事そのものは嫌いではなかったということです。
詳しくはこちらの記事でも書いています。
患者さんから直接「ありがとう」と言われる。
お口の悩みが改善する。
そういった瞬間にやりがいを感じる自分がいました。
歯科衛生士の仕事自体は嫌いじゃなかったんだなと、その時初めて気づきました。
歯科衛生士として戻ってきた理由
最終的に僕は歯科業界へ戻りました。
そして気づきました。
向いていなかったのは歯科衛生士ではなく、その環境だったのかもしれないと。
現在はハノワなどを利用しながら複数の職場も経験しています。
働き方によって職場の雰囲気は本当に違います。
その経験についてはこちらの記事でもまとめています。
今、辞めたいと思っている方へ
辞めたいと思うことは甘えではありません。
ただ、自分を責める前に考えてみてください。
仕事そのものが嫌なのか。
それとも環境が合っていないのか。
当時の僕には分かりませんでした。
なぜなら、その職場しか知らなかったからです。
実際、日本歯科衛生士会の調査でも、離職理由の上位に「経営者との人間関係」(15.6%)が挙がっています。「自分に向いていない」のではなく、環境が合わなかっただけというケースは、決して珍しくないんです。
また、当時「他へ行っても同じだぞ」と引き止められましたが、令和4年度の新卒歯科衛生士の有効求人倍率は23.3倍という調査結果もあります。実際は、転職先に困らないくらいの売り手市場だったんです。
もし今つらい状況にいるなら、一度立ち止まって考えてみても良いと思います。求人サイトで他の職場の条件を見てみるだけでも、視野が広がるかもしれません。
まとめ
当時の僕は、歯科衛生士に向いていないと思っていました。
でも今なら分かります。
向いていなかったのは歯科衛生士ではなく、その環境でした。
一度業界を離れたからこそ見えたことがあります。
そして戻ってきた今、患者さんから直接「ありがとう」と言っていただけるこの仕事にやりがいを感じています。
もし今、辞めたいと思っている方がいるなら。
自分を責める前に、環境にも目を向けてみてください。
関連する体験談はこちらもあわせてご覧ください。
参考・引用
- 歯科衛生士の離職理由の調査データ:歯科衛生士の専門学校「歯科衛生士の離職率は高い?主な離職理由は?」(出典:日本歯科衛生士会 第9回歯科衛生士の勤務実態調査報告書)
- 新卒歯科衛生士の有効求人倍率:iTreat「歯科衛生士がすぐ辞めるのはなぜ?医院でできる離職防止策を解説」(出典:公益社団法人日本歯科衛生士会)






