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歯科衛生士の腰痛・肩こり対策|ぎっくり腰を経験した僕が実践しているケア方法を解説

歯科衛生士の腰痛・肩こり対策とは?ぎっくり腰を経験した現役歯科衛生士が、患者ポジショニングの工夫やサポーターの選び方、休日のリカバリー方法を体験談を交えて解説したブログアイキャッチ画像

「歯科衛生士は腰痛になりやすいって聞くけど、本当?」「肩こりや腰痛、どう対策すればいいの?」

結論からいうと、歯科衛生士の腰痛・肩こりの多くは、診療中の姿勢が原因です。僕自身、前職でぎっくり腰を経験したこともあり、今は姿勢の工夫とサポーターを使い分けながら、日々の負担を減らすようにしています。

この記事では、僕の実体験と公的データをもとに、歯科衛生士の腰痛・肩こり対策について解説します。


お酒の配送時代にぎっくり腰をやった話

実は僕は、歯科衛生士になる前に一般企業でお酒の配送の仕事をしていた時期があり、そこでぎっくり腰を経験しています。重い酒瓶を何度も持ち上げたり下ろしたりする中で、無理な体勢で腰に負担をかけてしまったのが原因でした。

当時の仕事についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。

その経験があるからこそ、今の歯科衛生士という仕事でも「腰に負担がかかる姿勢」に人一倍敏感になったと感じています。


歯科衛生士の腰痛・肩こりは職業病といえる理由

WHO(世界保健機関)は、仕事が原因となって進行・発症リスクが高まる疾患を「作業関連疾患」と呼んでいます。腰痛や肩こり、腱鞘炎は、まさに歯科衛生士にとっての代表的な作業関連疾患です。

福岡歯科大学医科歯科総合病院が行った調査では、歯科医療従事者の約8割が何らかの腰痛を抱えていることが分かっています。歯科衛生士については「口腔ケア」の場面で腰に負担を感じる人が57.8%にのぼるという結果も出ています。

原因としてよく指摘されているのが、重心を片側にかけ、膝を左右別々の方向に曲げるという不自然な姿勢です。また、体を5度以上前傾させた姿勢を長時間保つことも、腰椎周囲の血流を妨げ、疲労物質の蓄積につながると報告されています。

少し古い文献(1991年)にはなりますが、歯科医師の自覚症状として「眼が疲れやすい」「肩がこる」「腰が痛い」「下肢・足がだるい」が多く、脊柱側弯症の傾向がある人が全体の約18%という報告もあります。診療機器や環境は当時より改善されていますが、姿勢による負担そのものは今も変わらないと感じています。

この記事では主に腰痛・肩こりを中心に取り上げますが、腱鞘炎や眼精疲労なども、歯科衛生士によく見られる作業関連疾患として知られています。


僕が現在実践している対策と新人時代

姿勢を正す

新卒時代、当時の厳しい職場で口酸っぱく「姿勢を良くしなさい」と言われていました。当時は正直、うるさいなと思うこともありましたが、今になって、その指導が自分の体を守ってくれていると実感しています。

患者さんのポジショニングを工夫する

これは他の記事ではあまり語られていない部分だと思うのですが、患者さんの体の向き・顔の向き・頭の位置を、自分がやりやすい位置に誘導することを意識しています。

無理な体勢のまま我慢して処置を続けるのではなく、少しだけ患者さんに頭の角度を変えてもらったり、椅子の高さを調整したりするといった小さな工夫の積み重ねが、腰や肩への負担を大きく減らしてくれます。

合間のストレッチ

診療の合間、ほんの数十秒でも体を伸ばす時間を作るようにしています。基本的なことですが、これを習慣にできているかどうかで、1日の終わりの体の重さがかなり変わると感じています。

新人の頃はどうしても、患者さんに遠慮したり、我慢して処置を続けてしまいがちです。でも、自分の体を大切にすることは、長く歯科衛生士を続けるための土台でもあります。無理をしすぎず、少しずつ自分に合った工夫を見つけてもらえたらと思います。

新人の頃
無理な姿勢でもそのまま処置していたユニットやヘッドレストを調整する
患者さんに遠慮して姿勢を変えなかった頭や体の位置をお願いして調整する
ストレッチをする余裕がなかった合間にストレッチする

腰が特に辛いときに使っているサポーター

姿勢や体の使い方を意識するだけでは足りないときもあります。そういうときは、腰用のサポーターを使っています。

僕が実際に使っているのは、ZAMSTのPelvilock(ペルヴィロック)という骨盤専用のショートタイプのサポーターです。コンパクトな設計なので、前屈みの診療姿勢を妨げにくく、仕事に支障が出にくいのが気に入っているポイントです。

ザムスト ペルヴィロック ダイヤルタイプ
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ZAMSTには、Pelvilockよりもしっかり固定できるタイプなど、他にもいくつかラインナップがあります。例えばZW-3は薄くて軽く、日常使いしやすいソフトタイプZW-4も同じソフトタイプですが通気性・速乾性に優れたメッシュ素材が特徴です。さらにしっかり固定したい場合は、ミドルサポートやハードサポートのタイプもあります。症状の重さや好みに合わせて、自分に合うタイプを調べてみるのもおすすめです。


肩こり・首こりへの対策

腰だけでなく、肩や首にも負担は来ます。診療姿勢はどうしても首を前に傾け、肩をすくめるような形になりやすいためです。

僕が特に首への負担を感じるのは、エアフローで上顎前歯の口蓋側を処置するときです。しっかり見るために自然と覗き込む姿勢になり、処置後は首が張っていることがあります。

また、診療補助の場面でも、先生の診療姿勢やユニットの高さによって下を向く時間が長くなり、首や肩への負担を感じることがあります。

ストレッチだけではつらいと感じる場合は、磁気の力で首や肩をケアできる管理医療機器のインナーを取り入れる方法もあります。

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腕の疲労を感じた実体験

意外と語られませんが、腕の疲労も歯科衛生士ならではの負担だと感じています。

超音波スケーラーを長時間使用した日や、手用スケーラーで力を入れる処置が続いた日は、腕に力が入りにくいと感じることがありました。毎日ではありませんが、処置内容によってはこうした疲労を感じる日もあります。


セルフケアで足りないときの選択肢

姿勢の工夫やサポーターだけでは限界を感じることもあると思います。そういうときは、専門家に頼るのも一つの手です。

全国展開しているストレッチ専門店「Dr.stretch(ドクターストレッチ)」や、マシンピラティスの体験レッスンなども、体の使い方を見直すきっかけになります。

特にマシンピラティスは、姿勢の根本改善や腰痛・肩こりケアにつながる運動として近年注目されています。国家資格を持つ理学療法士・作業療法士のみが担当するスタジオもあり、初回体験から試せるところもあるので、気になる人は調べてみてください。

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睡眠時のケアも大切

日中の対策だけでなく、寝ている間のケアも見逃せません。体に合わないマットレスで寝ていると、日中の疲れがうまく回復しないまま蓄積してしまいます。

体圧分散に優れた高反発マットレスのような寝具も、選択肢の一つとして紹介しておきます。

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日常の姿勢改善グッズ

診療中だけでなく、日常生活の中でも姿勢を意識することが大切です。姿勢矯正ベルト「美姿勢ビルダー」のようなグッズを取り入れている歯科衛生士仲間もいます。

普段の姿勢のクセを見直すきっかけとして、こうしたグッズを試してみるのも良いかもしれません。


立ち仕事の足腰負担と靴選び

歯科衛生士は診療中、立ったり座ったりを繰り返す仕事です。足腰の負担は、実は靴選びでも変わってきます。

立ち仕事の多い職業向けに作られた靴のように、足腰への負担を軽減する設計の靴を選ぶことも、対策の一つになります。

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休日のリカバリー習慣

普段の休日には、岩盤浴に行くことがあります。体を温めることで、緊張した筋肉がほぐれるのを感じます。

それに、岩盤浴は体だけでなく、メンタル面のリフレッシュにもつながっていると感じています。首・肩・腰のケアという身体面だけでなく、気持ちを切り替える時間としても、僕にとっては大事な習慣になっています。

歯科衛生士の職業病は、実は体だけの話ではありません。人間関係や患者対応のプレッシャーなど、メンタル面の負担も職業病の一種だと感じています。この点については、こちらの記事でも詳しく触れています。


よくある質問

歯科衛生士は腰痛になりやすいですか?

なりやすいと言われています。福岡歯科大学の調査では、歯科医療従事者の約8割が何らかの腰痛を抱えているという結果が出ています。診療中の前傾姿勢や、重心を片側にかける不自然な姿勢が主な原因とされています。

腰痛対策としてまず何をすればいいですか?

まずは姿勢を意識することです。患者さんのポジション(体の向き・頭の位置)を自分がやりやすい位置に誘導することで、無理な体勢を減らせます。それでも辛い場合は、サポーターの使用も検討してみてください。

サポーターはどんなタイプを選べばいいですか?

診療の動きを妨げないコンパクトなタイプがおすすめです。僕自身はZAMSTのPelvilockを使っていますが、症状の程度によってはもう少ししっかり固定できるタイプを選ぶ人もいます。

肩こりや首こりも腰痛と同じ原因ですか?

根本的な原因は共通しています。診療中に首を前に傾け、同じ姿勢を長時間続けることが、腰だけでなく肩や首にも負担をかけています。

セルフケアだけで改善しない場合はどうすればいいですか?

ストレッチ専門店やピラティスなど、専門家に体の使い方を見てもらうのも一つの方法です。症状が長引く場合は、無理をせず医療機関に相談することもおすすめします。


まとめ

歯科衛生士の腰痛・肩こりは、診療姿勢が原因の職業病といえます。僕自身、前職でのぎっくり腰の経験もあり、姿勢の意識・患者さんのポジショニングの工夫・合間のストレッチ・サポーターの使い分けを組み合わせながら、日々の負担を減らすようにしています。

すべてを完璧にこなす必要はありません。できることから少しずつ取り入れて、無理なく長く働ける体を維持していきましょう。


参考・引用